こんにちは。ライターの佐藤結衣子です。
あなたは、仕事が一段落ついて、長期休暇が取れそうな時、海外に行きたくなりませんか?
景色や建物、グルメにショッピング……海外旅行って、特別な楽しさがありますよね。
贅沢にビジネスクラスで行くのもいいし、LCCを使って、その分向こうで思いっきりショッピングするのもいいですね。どこを見て、何を食べて、どんなホテルに泊まって……計画を立てるだけでも、気分が盛りあがってきます。
でも、ちょっと待ってください。あなたのパスポート、有効期限は大丈夫ですか?
せっかくの海外旅行、パスポートの期限が足りなくて残念なことにならないよう、パスポートの有効期限や更新方法、そして盲点になりがちな国別の残存有効期間について、調べてみました。
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目次
パスポートの有効期限は何年間?
日本のパスポート、正式には「日本国旅券」といいますが、実は5種類あります。多くの人が使うのは一般旅券と呼ばれるもので、有効期限が5年間の紺色と、10年間の赤色の2種類があります。5年用の紺色は、0歳児から発行してもらえますが、10年用の赤色は、20歳以上でないと発行してもらえません。
まずは、あなたのパスポートが、いつ作ったもので、どちらのタイプなのかを確認してみましょう。
有効期限は、身分事項記載(顔写真のある)ページに載っています。
なお、余談になりますが、5種類のうち2種類は、公用旅券(国会議員や公務員、公的機関の職員等が使用)と外交旅券(皇族や総理大臣などが使用)という特別なものなので、一般人が手にすることはほとんどありません。(とはいえ、青年海外協力隊も公用旅券を使うので、もしかするとあなたの近くにも、持っている人がいるかもしれません。)
残りの一つは緊急旅券。これは、主に在外公館のパスポート作成機にトラブルがあったり、ICチップに対応していない場合などで、緊急にパスポートの更新などが必要な人に発行されるものです。
表にまとめると、以下の通りになります。通常、海外旅行へ行こうとする時に必要なのは、一般旅券です。
またこの他、表紙が白いパスポートのようなものがありますが、これは「帰国のための渡航文書」で、パスポートではありません。海外でパスポートが盗難、紛失、失効した場合などで、すぐに帰国しなければいけない場合などに発行されます。
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パスポートの更新、どこでできるの?必要なものは?
パスポートの有効期限を確認したら、既に切れていたり、旅行前に切れてしまうことがわかった、その場合、パスポートの更新が必要になりますよね。
パスポートの更新は、どこでできて、何が必要なのでしょうか?
まず、パスポートの発行は、自分が住んでいる都道府県の窓口で行います。パスポートセンター、もしくは旅券センターなどの名称で、窓口が設置されています。また、都道府県が市町村に権限を一部移譲している場合があり、その場合は原則、自分が住んでいる市町村の窓口で行います。
東京都を例に挙げれば、新宿、有楽町、池袋、立川に都のパスポートセンターがあります。(伊豆諸島や小笠原諸島に住んでいる人は、それぞれの自治体で申請します。)
また、神奈川県の場合、横浜、川崎、厚木、小田原に県のパスポートセンターがあります。
その他、湘南、相模大野、橋本にあり、湘南は藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町の住民のみ、相模大野と橋本は相模原市の住民のみ利用できます。
埼玉県の場合は、大宮、川越、春日部に県のパスポートセンターがあり、この他、権限移譲された川口市と熊谷市のパスポートセンターも、県のパスポートセンター同様に利用できます。
また、さいたま市、川越市、春日部市、蕨市以外の住民は、それぞれの市町村毎に窓口があります。
パスポート申請の窓口や、市町村への移譲状況は都道府県によって異なりますので、お住まいの都道府県のサイトで確認してくださいね。
では、パスポートの更新には、何が必要なのでしょうか。
パスポートの期限が切れている場合と、残っている場合で少し異なりますので、注意してくださいね。
まず、パスポートの期限が切れている場合は、新規申請と同じ扱いになります。新規申請と異なるのは、期限切れのパスポートが必要なこと。
必要書類は以下の通りです。
また、パスポートが有効期限内でも、紛失、焼失したり、盗難に遭った場合も新規申請になります。
・一般旅券発給申請書(5年用と10年用があります)
・戸籍謄本又は戸籍抄本(発行から6ヶ月以内のもの)
・パスポート用の写真(6ヶ月以内に撮影されたもの)
・本人確認書類(運転免許証など。期限切れの場合、以前のパスポートは本人確認に使えません。)
・期限切れのパスポート(穴開け処理をするため)
パスポートの期限が残っている場合は、切替申請(つまり更新)という手続きになります。切替申請は、有効期限が1年未満の場合やパスポートが損傷した時、査証欄が少なくなった時に行います。
(査証欄が少なくなった時は、査証欄だけ増やす増補申請もできますが、1冊につき1回限りなので、2回目は切替申請になります。)
必要書類は以下の通りです。
・一般旅券発給申請書(5年用と10年用があります)
・パスポート用の写真(6ヶ月以内に撮影されたもの)
・有効期限内のパスポート(本人確認書類として使えます)
※都道府県によっては、切替申請でも「戸籍謄本又は戸籍抄本」が必要な場合があるようです。
なお、有効期限が十分でも、パスポートの記載事項に変更がある場合は、記載事項変更申請が必要になるので、注意してください。
ちなみに手数料は、新規申請でも切替申請でも同じ。10年用が16,000円、5年用が11,000円(12歳未満の5年用は6,000円)です。また、増補申請は2,500円、記載事項変更申請は6,000円です。
パスポートの残存有効期間に注意!足りないと出国できない?
パスポートの有効期限が切れていたり、旅行の日程に足りなかったりしたら、当然パスポートを更新しますよね。その場合、最低でも5年間、10年用を選べば10年間有効になるので問題はありませんが……数ヶ月期限が残っているから大丈夫!と思ったあなた。本当に大丈夫ですか?
旅行先の国によっては、旅行期間以上の「残存有効期間」が必要な場合があります。
残存有効期間が足りないとどうなるか?まずはこちらの動画をご覧ください。
【【悲劇】日本から出れなくなりました。皆も気を付けて!!!】
動画の場合は、イギリスのパスポートを持っている友人が、日本から台湾へ行こうとしたところ、パスポート自体は有効なのに「残存有効期間」が足りないため、日本を出国できませんでしたね。
パスポートの有効期限は、旅行の日程分だけあればいい、というものではないのです。
必要な残存有効期間は、旅行先の国によって異なりますので、もちろん、旅行の日程分だけあれば大丈夫な場合もあります。
ですが、長いと旅行の日程(滞在期間)に追加して6ヶ月必要、という国もありますので、注意が必要です。
ちなみに台湾の場合、日本のパスポートなら、帰国時まで有効であれば大丈夫ですので、旅行の日程分あればOKということになります。(動画では、イギリスのパスポートなのでダメだったようですね。)
ヨーロッパ諸国ですと、だいたい3ヶ月以上必要な国が多く、6ヶ月という国もあります。
また、フィジーやモルディブなど、南国リゾートでゆったり……という場合、6ヶ月以上必要な国が多くなっています。
そしてもう一つ、残存有効期間で気を付けたいのが、トランジットがある場合。目的地の国の条件は満たしていても、中継国の条件を満たしていないと、日本へ帰らざるを得なくなります。
(中継国の条件を満たしていない場合、空港から出なければ大丈夫、という話もありますが、入国審査官の判断による部分も大きいため、絶対ではありません。)
旅行先、中継国どちらの条件も確認して、出発日からの残存有効期間が足りない場合は、早めにパスポートを更新してくださいね。
残存有効期間の他に、査証欄が指定のページ数空いていないと、入国できない国もあります。合わせて確認しておいてください。
また、パスポートの話とは異なりますが、旅行先の国によっては、ビザの取得が必要な場合もあります。パスポートはあくまで、日本国が日本国民としての身分保証をしてくれるもの。ビザは、相手国が外国人に対して、入国を許可するものになります。
日本のパスポートは世界トップクラスの信頼度があり、観光目的であれば、ほとんどの国にビザ無しで入国することができます。ですが、ロシアやカンボジアなど、観光目的であってもビザが必要な国もありますので、注意してくださいね。
まとめ
ここまで、パスポートの有効期限や更新、残存有効期限について調べてみましたが、いかがでしたか?
まとめると以下の通りになります。
・パスポートの有効期限は5年と10年がある。(表紙の色が紺なら5年、赤なら10年。)
・パスポートの更新は、各都道府県の窓口で行う。(市町村に権利移譲されている場合もある。)
・必要書類と手数料を用意すること。
・旅行先の国やトランジットの中継国によっては、残存有効期限が6ヶ月以上必要な場合がある。
・パスポートの査証欄の空白ページ数に指定がある国や、別途ビザが必要な国もある。
せっかくの海外旅行、思いっきり楽しむためにも、パスポートの有効期限を確認して、しっかり備えてくださいね。
それでは、よい旅になりますように。
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