こんにちは!ライターのYokoです!
洋服のタグを確認するとよく目にする『ポリウレタン』という表示。あなたはこの『ポリウレタン』がどんな繊維かご存知でしょうか?
化学繊維である、ということはなんとなく分かるけれど、その特徴については、私もこの度調べてみて初めて知ったことばかりです。
今回は、『ポリウレタン』の上手な洗濯方法、また素材の特徴についてご紹介致します。
スポンサーリンク
目次
ポリウレタンを洗濯する方法
ポリウレタンを使った服には、ポリウレタン100%というものはほぼないです。
大抵は、綿や麻、ポリエステルなどに5パーセント前後混合されています。
パンツやニットなどで、ストレッチ性のあるものには必ずと言っていいほどポリウレタンが混合されています。
例えば綿100%のデニムだと伸びないから動きにくい。そこへ5%程度のポリウレタンを混合することで伸縮性を持たせ、動きやすくします。
また、本体は綿100%でも、トレーナーやジャージなどの袖のリブ部分だけ、2パーセント程度混合してあるのもよく見かけますね。
いずれにしても、基本はタグの洗濯表示に従えば間違いはないと思いますが、ポリウレタンというのは非常に劣化が早く寿命も短い繊維です。1シーズン限りの消耗品と割り切って購入したものなら、洗濯機で普通に洗ってしまっても構いませんが、気に入っていて、できれば2~3年は着たいというものなら、タグの表示が洗濯機OKとなっていても、手洗いすることをおすすめします。
また、塩素に弱いという特徴がありますので、塩素系の漂白剤を使うのはNGです。漂白したい場合は、酸素系の物を使いましょう。
では、基本的な洗濯方法についてです。
【手洗いの場合】
①洗面台などにぬるま湯をはり、デリケート用の洗剤を溶かします。
②衣類をつけて、優しく押し洗いして下さい。
③軽く水を切ったら、畳んでネットに入れて、デリケートコースで脱水にかけます。
④きれいな水を張りなおし、洗ったときと同様、押してすすぎます。
⑤もう一度畳んでネットに入れて、脱水。すすぎ1回でOKの洗剤の場合はこれで終了です。すすぎ1回でOKの表示がない洗剤なら、もう一度④と⑤を行って下さい。
【洗濯機で洗う場合】
①『ネット使用』の表示がある場合、また大切にしたい服は畳んでネットに入れます。その場合、汚れはどうしても落ちにくくなるので、目立った汚れがある場合は、前もってその部分の汚れだけは落としておきましょう。
②ネットを使用しない場合も、ボタンやファスナーはきちんと締めてから洗濯機にいれましょう。このひと手間で服の『ねじれ』を少なくすることができます。
③洗剤はデリケート用のものにしておくのが無難です。洗濯コースは表示に従って下さい。特に指定がない場合でも、デリケートコースにしておくと長持ちはします。
ただし、デリケートコースはほとんど動きがなく、ただ水に浸かっているだけのような状態。これでほんとうに洗濯していると言えるのか?と疑問に思う方は、多少の劣化は覚悟の上で、普通コースでグルグル回してやって下さい。
スポンサーリンク
ポリウレタンの干し方
ポリウレタンは湿気・紫外線・熱に弱い繊維です。干す際には下記のことに注意しましょう。
【直射日光に当てない】
ポリウレタンは紫外線にあたると劣化がすすみますので、原則として『陰干し』です。洗濯物は日光に当てないと気が済まない、という方以外は日陰か室内干しにしましょう。
【出来るだけ短時間で乾かす】
ポリウレタンは湿気にも弱いので、できるだけ早く乾かす方が劣化を抑えることができます。風通しの良い日陰に干すか、室内ならサーキュレーターなどで風を当ててやることで、短時間で乾かすことができます。
【乾燥機やアイロンはなるべく使わない】
ポリウレタンは熱にも弱いです。乾燥機にかけたり、アイロンがけ、特にスチームアイロンの湿気と熱のダブルパンチで縮んでしまうことがあるので、注意しましょう。
干す段階で、できるだけシワを伸ばし、アイロンがけは極力しないですむように。どうしても、という場合には、洗濯表示に従って下さい。基本、『低温で当て布』という表示になっていると思います。
ポリウレタンとはどんな素材?特徴は?
ポリウレタンはスパンデックスとも呼ばれており、2種類の原料を組合せた化学繊維です。
ゴムのような伸縮性があって、ゴムよりも耐久性があることから、様々なストレッチ性の衣料に使われています。
衣料品には単独で使われることはなく、メインの伸縮性のない素材(綿や麻など)に5パーセント程度混紡されることで、ストレッチの効いた動きやすい商品になります。
また、合成皮革のジャケットやカバンの表面のコーティング、スニーカーのソールや腕時計のバンドなどにもポリウレタンが使われています。
その伸縮性の高さから、多用されているポリウレタンですが、実は非常に大きな弱点を持っています。
それは、劣化が早いということです。その寿命はおおよそ2~3年と言われており、しかもこれは、商品になってからではなく、ポリウレタンという繊維になってからの寿命です。
劣化する条件は、空気中の水分・紫外線・塩素・熱等です。ですから、どんなに大切に扱っても、また、ずっと着ないでしまっておいたとしても、空気に触れているというだけでどんどん劣化が進んでしまうのです。
たまに、白い繊維が切れてポツポツと飛び出ている服を見たことがないでしょうか?あれが劣化して切れてしまったポリウレタンです。
また、愛用していた合成皮革のジャケットや、スニーカーのソール・腕時計のバンドがボロボロになってしまうのもポリウレタンならではの特性です。
ポリウレタンの劣化を防止する方法については次の動画をご覧下さい。
【【ポリウレタンについて】シンデレラのような素材】
劣化を遅らせるには真空状態にするしかないということですね。そんなことはやっていられない、という方がほとんどではないでしょうか。
ポリウレタンが入っている商品に関しては、消耗品と割り切るか、今後は買わないようにするのが良さそうですね。
まとめ
今回は、ポリウレタンを洗濯する方法や干し方、また素材の特徴についてご紹介致しました。
・ポリウレタンは劣化が早い素材なので、大切にしたい衣類の場合は、洗濯表示がどうであれ、デリケート用の洗剤で手洗いするのがおすすめ。また塩素に弱いので、漂白剤を使うなら必ず酸素系の物を使おう。
・ポリウレタンは、湿気・紫外線・熱に弱いため、基本は風通しの良い場所で陰干し。室内ならサーキュレーターなどを利用して、短時間で乾かす工夫を。また、乾燥機やアイロンは極力使わないようにしよう。
・ポリウレタンはその伸縮性の高さから、様々な衣料品・また合成皮革製品やスニーカー・腕時計のバンドにも使われている。ただし、空気に触れているだけで劣化してしまい、その寿命はポリウレタンという素材になってから2~3年と言われている。長く大切に使いたいものを買う場合は、ポリウレタンが使われてないものを選ぶのが賢明。
今回この記事を書くにあたって、自宅にある服を調べてみましたが、ファストファッションブランドのストレッチ性の商品には必ず使われていますね。どうりで寿命が短いはずです。
しかし、伸縮性に富んでいて動きやすく、着やすいのも事実。1~2シーズン限りの消耗品として割り切って、上手にファッションに取り入れていきたいですね。
スポンサーリンク