こんにちは!ライターのsyugetsuです!
あなたは地震の予知について考えたことはありますか?
日本は地震大国です。ここ十年で大きな地震が何度か起きていますし、首都直下地震や東海東南海地震もずっと叫ばれています。
地震には日頃の備えが大切です。筆者も避難袋を定期的に買い替えたり、避難場所をチェックしたりと、自分なりの備えをいつもしています。
ですがもし地震を予知できたら、備えはもっと楽になると思いませんか?
今現在、完全な地震予知はできません。ただ地震の前兆を感じることができる動物、地震の前兆と言われている現象は数多く言い伝えられています。
それらのうち、本当に地震を予知しているものがあるか気になってしまいますよね。
今回はそんな地震を予知しているとされるものの中からなまずについて紹介します!
なまずと言えば地震。もし本物のなまずを見たことがなくても、「なまずが暴れたら地震が起きる」、「なまずが地震を起こしている」という言い伝えは聞いたことがあるのではないでしょうか。
なまずは本当に地震を予知するのか、なまずが地震を予知できると言われる由来、実際になまずが地震を予知できるか実験した例、といったところを今回は紹介していきます!
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目次
なまずは地震を予知できるのか?
ではまず、なまずは本当に地震を予知できるのでしょうか。
結論から言うと、なまずが地震を予知しているという実証結果はありません!
なまずの行動と地震の発生の間にはっきりとした関係性は見つかっていないのです。
なんだかあっけない答えですね。なまずが地震を予知するというのは、今のところは迷信と言ったほうがよさそうです。
ですがこれは今のところは、です。と言うのも、なまずが地震の前に異常な行動をした例は実際に存在するらしいのです。
詳しいことは以下の動画をご覧ください。
【【予言・地震】四国で大量のナマズが出現?これは大地震の前兆なのか?】
熊本地震や東日本大震災が発生する前になまずの大量出現を目撃した例が日本各地に存在したり、青森では東日本大震災の発生する約二か月前になまずが川で大量に釣れたと現地の新聞で取り上げられた例があるようですね。
なまずが地震を予知しているというのは迷信ですが、まったくのウソでもないということですね。わたしたちには感じ取ることのできないものを感じているのかもしれません。
もしかしたら、近い将来なまずを用いた地震予知が完成する日も来るかもしれませんね!
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なまずが地震予知できるという由来
そもそもなぜなまずは地震を予知できるなんて言われているのでしょう。
なまずと地震の関係は古く、『日本書紀』の時代にさかのぼります。
日本神話の主神の一人であるタケミカヅチ神が当時の千葉、茨城を訪れた際に、地中で暴れて地震を引き起こす大なまずの頭を石棒で抑え込んで鎮めたという記述が残っているのです。現に茨城にある鹿島神宮、千葉にある香取神宮には大なまずの頭を抑え込んだ石棒として要石と呼ばれる岩が祀られています。
この『日本書紀』の記述が広く定着したのが江戸時代のことです。
1,855年に起きた安政の大地震の直後にはなまずと鹿島大明神(タケミカヅチの異称)をモチーフにした浮世絵である「鯰絵」が大流行したのです。当時は地下で大なまずが暴れることで地震が発生すると信じられていたようです。
またこの安政の大地震を記録した文献である『安政見聞録』にはなまずが地震を予知するという言い伝えが広まっていることを記述もあります。
「釣り上げたなまずが暴れていたので地震が起きるのではないかと思い、家財道具を庭に出したら大地震が発生した。かろうじて家財道具を失わずに済んだ」とあるのです。
「地中で大なまずが暴れて地震が起きた」という『日本書紀』の記述が転じて「なまずが地震を予知する」、「なまずが地震を起こしている」という言い伝えになったのですね。
こんな身近なところで長い歴史を感じるとわくわくしてきますね。
ところで最初に地震となまずを最初に結び付けた人はどうして地震となまずを結び付けようと思ったのでしょうね。龍がなまずへ転じたらしいというのは分かっているのですが、なぜなまずなのかは説明がつきません。
もしかしたらなまずが地震の前に何らかの異常な行動をすることを昔の人も知っていたのかもしれませんね。
なまずが地震予知できるかどうかの実験データ
なまずと地震の関係は言い伝えにとどまりません。なまずが地震予知できるかという実験は日本各地で行われています。
代表的な例をいくつか紹介します。
・東北大学浅虫臨海実験所の実験:なまずがガラスをノックしたときの反応の鋭敏さを観察した。なまずは80%の精度で6~8時間以内に振動を感知していたと判明した。
・東京都水産試験場の実験:1,978年から1,992年までに発生した東京都での震度3以上の地震91例とその間に記録したなまずの異常行動を比較した。欠例4例を除く87例のうち地震が発生する10日前になまずが異常行動を示した例が27例存在した。これはおよそ31%の確率である。
・神奈川県水産技術センターの実験:1979年から1984年の間に横浜市で起きた震度1以上の地震162例とその間に記録したなまずの異常行動を記録した。地震の起きる前になまずが異常行動を示す確率は6.7%。ほとんど関係ないといっていい結果となった。
この結果を見ただけでは何とも言えませんが、なんとなくなまずが暴れたら地震が起きそうな気はしてきますよね。
なまずには「ロレンチーニ器官」という微弱な電流を感知するための感覚器官があります。そして地震発生の前には地盤が破壊され、電磁波を放出されると言われています。
このことから、もしなまずが地震発生を事前に予知しているとするならば、地震発生に先立って放たれる電磁波を感知することで予知しているのではないかと考えられています。
まとめ
今回はなまずと地震の予知について由来と実際に行われた実験について紹介しました。
・なまずが地震を予知しているという実証結果はない
・ただし地震の前になまずの異常行動を目撃した例は存在する
・「なまずが地震を予知している」という言い伝えの由来は『日本書紀』にまでさかのぼり、江戸時代に定着した
・なまずが地震予知できるかの実験は数多く行われたが結果は一定しない
・なまずは地震が発生する前に発せられる電磁波に反応しているかもしれない
筆者は「なまずは地震を予知している」といったような話はあまり信じていません。
白黒はっきりして欲しいな、などと思ってしまいます。今後の研究に期待したいですね。
また今回はなまずを紹介しましたが、なまず以外にも身近な動物がもしかしたら地震を予知していることがあるかもしれません。普段と違う様子であれば気をつけて過ごしたほうがいいのかもしれませんね!
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