こんにちは!ライターのyuzu1129です。
以前、「小麦粉を買ってきて」と頼まれて、近所のスーパーに小麦粉を買いに行ったら、「薄力粉」「強力粉」「中力粉」があり、どれを買ったらいいか困った経験があります。その時は、「確かこんな感じの袋だったな」の感覚で買いましたが、改めて「薄力粉・強力粉・中力粉って何?」「小麦粉はどれ?」と聞かれたときに、その違いを説明するのはなかなか難しいですよね?
今日は、「薄力粉」「強力粉」「中力粉」の違い、使い道について書いてみたいと思います。
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目次
薄力粉と強力粉の違い
小麦粉とは、その名の通り、小麦を挽いて粉にしたものですが、小麦粉の成分の70%が炭水化物で、残りはタンパク質、脂質、水分、ビタミン、ミネラルから構成されています。
小麦粉の種類により、含まれているタンパク質の量と質が異なります。このタンパク質の質と量(含有率)により、「薄力粉」「強力粉」に分類されます。
“グルテン”という言葉、聞いたことありませんか?
小麦粉に含まれているタンパク質に“グリアジン”と“グルテニン”という2つの成分があります。これに水を加えてこねると“グルテン”になります。
この“グルテン”は、粘り気がある成分で、モチモチとした食感を作ります。
「薄力粉」と「強力粉」との違いは、この“グルテン”の元となるタンパク質を含む量が多いか少ないかで決まります。
タンパク質の量が少ない小麦粉を「薄力粉」、グルテンを多く含む小麦粉を「強力粉」と分類しています。
「薄力粉」に含まれているタンパク質の割合は7~9%程度、「強力粉」に含まれているタンパク質の割合は11~13%程度です。
タンパク質の含有量が多い強力粉はモチモチが強く、タンパク質の含有量が少ない薄力粉はモチモチ感が弱めです。
ただし、単純に小麦粉に含むタンパク質の量だけで「薄力粉」と「強力粉」を分類しているわけではありません。
小麦には、軟質小麦、硬質小麦、中間質小麦があります。「薄力粉」は軟質小麦から作られ、「強力粉」は硬質小麦から作られます。
つまり、「薄力粉」と「強力粉」は、小麦そのものから違うということになります。
余談ですが、「強力粉」に水を加え、よくこねたものを、流水した状態でこね続けると、小麦粉のデンプンが洗い流され、粘りの強いグルテンが残ります。これを「生麩(なまふ)」といいます。
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それぞれの使い分け方は?代用はできる?
もう少し、「薄力粉」と「強力粉」の違いを説明します。
「薄力粉」は、軟質小麦から作られます。粒は細かく、シットリしています。
グルテンを含む量が少ないため、水を加えてこねても粘り強さやモチモチ感がでません。
よって、「薄力粉」は、サクサクした軽い食感やふんわりとしたやわらかい食感のものに適しています。
例えば、天ぷらの衣やお好み焼きの生地、ケーキやクッキーなどのお菓子に使われることが多いです。
一方、「強力粉」は、硬質小麦から作られます。粒は粗く、サラサラとしています。
グルテンを多く含むため、水を加えてこねると、粘り強い生地、モチモチ感のある生地ができます。よって、「強力粉」は、モチモチとした触感の食べ物、例えば、パンや中華麺、餃子の皮などに適しています。
また、サラサラとして手につきにくい性質から、生地が手や道具(延べ棒とか)に付かないようにするための打ち粉にも向いています。
まとめますと、下表のようになります。
「薄力粉」が切れた時に「強力粉」を使うことが出来るのか、また、その逆の「強力粉」が切れた時に「薄力粉」を使うことが出来るのか(代用できるのか)ですが、作るものにもよりますし、やはり向き不向きはあります。
「薄力粉」で作るクッキーを、「強力粉」で作ると、カチカチのクッキーが出来ますので、あまり混ぜたり、こねない方がよいと思います。
「強力粉」で作るパンを「薄力粉」で作ると、ふんわりしたパンが出来ます。
この辺りは、好みもありますよね。
中力粉とは何が違う?
「薄力粉」でもなく「強力粉」でもない、「中力粉」というのがあります。
これも、「薄力粉」や「強力粉」と同じく、タンパク質の質と量で決まります。
「中力粉」は、薄力粉と強力粉の特徴のちょうど中間の小麦粉に位置し、中間質小麦と軟質小麦から作られた小麦粉です。タンパク質の割合は9~11%程と、「薄力粉」より少し多めです。
「中力粉」は、モチモチ感も「薄力粉」と「強力粉」のちょうど間くらいなので、サクサク感・ふんわり感とモチモチ感の両方をもっています。
コシのあるうどんによく使われますが、好みによっては、お菓子やお好み焼きに使ったりする人もいるかもしれません。
「中力粉」は、スーパーで売っていないことも多いので、もし使う場合は、「薄力粉」と「強力粉」のうまく配分し、タンパク質が9%程度に調整すれば代用できます。
薄力粉と強力粉を混ぜてうどんを作る動画があるのでご紹介します。
【初心者でも作れる手打ちうどんを作ってみた】
動画を見ると初心者でもおいしいうどんが作れそうですね!
まとめ
普段聞き慣れない「薄力粉」「強力粉」「中力粉」は、小麦粉に含まれているタンパク質の質と量により分類されること、使っている小麦の種類が異なること、併せて、どのような特徴があり、どのような食材に向いているのかをご説明しました。
違いを理解してしまえば、スーパーに買い物に行っても困ることはなくなると思います。
料理で一般的に使うのは「薄力粉」になると思いますので、「薄力粉」を買っておけば、ほぼ困ることはないと思います。
ホームベーカリーをお持ちであれば、強力粉を買っておきましょう。
最後に保管に関する注意事項です。
小麦粉は、においを吸収しやすい性質があるので、においを強く発するものの近くには置かない方がよいです。
小麦粉は、涼しくて乾燥した場所で保管し、湿気が多いところは避けて保管しましょう。
冷蔵庫での保管は、カビが生える原因にもなりますし、冷蔵庫内のにおいを吸収することもありますので、あまりおすすめできません。ご注意を!
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