雑学

炭酸飲料はアルミ缶、コーヒーはスチール缶なのはなぜ?両者の使い分けの違いとは?

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こんにちは、ライターのmarieです。

手軽に飲み物を買える自動販売機。ジュースやお茶、コーヒーなどいろんな飲み物が売られていますよね。わたしも仕事の休憩中などによく利用していて、炭酸飲料とコーヒーを買うことが多いです。

何気なく飲んでいましたが、炭酸飲料はアルミ缶、コーヒーはスチール缶だということに気が付きました。

缶に「アルミ」と「スチール」があるのは知っていましたが、それぞれがどのように使い分けられているのかは全然考えたこともありませんでした。

しかし先日、コンビニで缶コーヒーを買ってみると、その缶はなんとアルミ缶でした。
「あれ?コーヒーってスチール缶じゃないの?」とますます謎が深まってしまいました。私のように、疑問を感じたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回はアルミ缶とスチール缶の違いについて調べてみました。どのように使い分けられているのか、コーヒーでもアルミ缶を使うようになってきた理由などをご紹介いたします。

 

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スチール缶とアルミ缶の使い分けの違いとは?

スチール缶とアルミ缶がどのように使い分けられているのか。それを探るため、まずは両者をいろんな面で比較してみたいと思います。

【強度的に優れているのは?】
これは触ってみても分かりますね。アルミ缶は女のわたしでも片手でつぶすことができますが、スチール缶はどれだけ頑張っても無理でした。かなり硬いです。

こちらの動画でも、急激な温度変化による変形はスチール缶には見られません。ですが、アルミ缶は一瞬にして変形してしまいました…。

【【科学のチカラ】スチール缶vsアルミ缶】

シンプルな実験ですが、両者の強度の違いがよく分かりますね。

【安全なのは?】
缶の内容物には、それぞれに合った殺菌方法があります。
高圧・高温で行う完全滅菌、100℃未満で行う低温殺菌などがありますが、様々な殺菌方法に耐えられるのは、やはり強度が高いスチール缶です。
100%の安全性を保つために、内容物によって適切な殺菌方法が必要になってきます。スチール缶だとそれが可能になるのです。

【熱伝導率が高いのは?】
アルミ缶の熱伝導率は、スチール缶の3倍もあるそうです。冷えやすく、温まりやすいので便利そうですが、強度があまりないので、急激な温度変化や殺菌する際の高温には耐えられません。

これらのことをまとめると、どのように使い分けられているのかも見えてきます。

スチール缶に比べて強度が劣るアルミ缶は、缶の中からの圧力で容器の強度を保つ必要があります。そのため炭酸飲料など缶の内側から圧力がかかるものにしか以前は使用できませんでした。中身がお茶やコーヒーだと、缶がつぶれやすくなってしまいます。

また、お茶やコーヒーは、缶に入れてから加圧して高温で殺菌します。このときもやはり、強度のあるスチール缶の方が向いています。

アルミ缶とスチール缶のそれぞれの特徴を考え、適材適所で使い分けてきたんですね。

 

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缶コーヒーでもアルミを使うようになってきた理由

「アルミ缶はつぶれやすいから、内側から圧力がかかる炭酸飲料しか入れられない。」
「スチール缶は強度が高いから、高圧・高温で殺菌するお茶やコーヒーに適している。」

ということが分かりました。

ですが、最初にも書いた通り、缶コーヒーでもアルミ缶をよく見かけるようになりました。コーヒーをアルミ缶に入れるとつぶれやすいはずなのに、大丈夫なのでしょうか。

そこにはいくつもの理由がありました。

【アルミ缶の強度を保つために窒素ガスなどを入れた】
炭酸飲料など、内側からの圧力がないとつぶれやすくなるアルミ缶。窒素ガスなどを入れて膨らませることにより、つぶれにくくなりました。
しかし、それによって新たな問題も出てきました。

【窒素ガスが入ったアルミ缶だと菌の繁殖に気付けない】
缶の飲み物で怖いのはボツリヌス菌ですが、菌が繁殖すると、スチール缶の場合は缶が膨張します。そのおかげで、わたしたち消費者でも飲むときに気付くことができます。

ですが窒素ガスで膨らませているアルミ缶だと、もともと膨張させているので気付くことができません。そのため、ボツリヌス菌が入ってしまう恐れがあり、高温殺菌が必要な飲み物にはアルミ缶を使わないようにしていました。

【その後、殺菌技術などの進歩により、アルミ缶も使えるように】
高温殺菌が必要な飲み物にはアルミ缶を使わないようになりましたが、そのあとの研究でミルク入りの飲み物だけが危険だということが分かり、規制の範囲も狭くなりました。それを受けて、2013年頃からブラックコーヒーでもアルミ缶を使うようになりました。

また、殺菌技術の進歩もあり、加工食品の国際的な衛生基準HACCP(ハサップ)認証を受けている工場であれば、アルミ缶を使用しても問題ないと判断されるようにもなってきました。今ではミルク入りのコーヒーにもアルミ缶が使われています。

新たな研究と技術の進歩により、アルミ缶を使える範囲も広がっていったんですね。

 

アルミ缶のメリットとは

アルミ缶を使う飲み物が増えてきていることが分かりましたが、そもそも何故アルミ缶に切り替える必要があるのでしょうか。強度があって安全性も高いスチール缶なら、そのまま使い続けてもいいように思います。

スチール缶と比べて、アルミ缶のメリットってなんなのでしょうか。

アルミ缶はコストの面でとても優れています。
まず、軽いので運搬が楽になります。輸送コストを低く抑えられるのです。

そして電気代。熱伝導率が高いアルミ缶は短時間で設定温度に温めたり冷やしたりできます。そのため自動販売機などの電気代も低く抑えることができます。

また、リサイクルの面から見てもとても優れています。

リサイクル率は、スチール缶もアルミ缶もともに90%あります。ですが、リサイクルした場合と原材料から生産した場合のエネルギーを比べてみると、スチール缶は65%のエネルギー節約に対し、アルミ缶はなんと97%もエネルギーを節約できるのです!

これらの理由から、アルミ缶を使う飲み物が増えていっているようです。

まとめ

ただ単に、「やわらかい」「かたい」の区別しかなかったアルミ缶とスチール缶でしたが、それぞれに優れた面があり、それを活かして使い分けられていることが分かりました。

強度が高く、いろんな殺菌方法に耐えられるスチール缶。
それに比べて、内側からの圧力がないとつぶれてしまうアルミ缶。そのため、炭酸飲料でしか使うことができませんでした。ですが、窒素ガスを中に入れて膨張させることで強度を保てるようになり、炭酸飲料以外でも使えるようになりました。

それでもミルク入りの飲み物には使っていませんでした。ボツリヌス菌の危険があったからです。ボツリヌス菌が入ってしまう恐れのある飲み物には高温殺菌が必要なので、スチール缶の方が適していたのです。

また、缶の中で菌が繁殖してしまっても、スチール缶なら膨張することで気付くことができますが、アルミ缶は窒素ガスで膨張させているので気付くことができません。

ですが新たな研究や殺菌技術の進歩によって、今ではミルク入りの飲み物にもアルミ缶が使われています。

アルミ缶は、コスト面から見てもリサイクルの面から見ても、とても優れています。
輸送コストや電気代の節約だけでなく、エネルギーの節約もできます。

この先アルミ缶だけになっていくのか、スチール缶も改良して増えていくのか分かりません。ですが、そのときにはまた、新たな研究や技術の進歩があるんだろうなと思うと楽しみでもありますね。

これからもアルミ缶とスチール缶に注目しながら、缶飲料を買いたいと思います。

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