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実は全部ビスケット?!クッキーとサブレとクラッカーの違いとは?

投稿日:2017年12月13日 更新日:

住むならば、高級マンションよりお菓子のおうち!ライターの大海原えび美です。

この前、ご近所からイギリスのお土産をもらいました。チョコレートが片面に塗ってあるクッキーです。クッキーの生地の色が少し茶色がかっていて香ばしく、ザクザクとした食感。あまりにおいしいので、むさぼるように食べてしまいました。

ふと、パッケージをみると「Biscuit」とあります。ん?これって…ビスケット?クッキーじゃないの??お菓子大好きな私が、お菓子の呼び方を間違えるなんて!これじゃスイーツ女子は語れない!半ばショックを受けながらも、知らないと恥ずかしいので調べてみました。

「クッキー」と「ビスケット」って何が違うの?ついでにクッキーと同じ焼き菓子である「サブレ」「クラッカー」についてもチェックしちゃいました。

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目次

日本では…全部まるっと!ビスケット!

まず『調理用語辞典』(社団法人 全国調理師養成施設協会 編)で「ビスケット」を引いてみると「クッキーやクラッカーもビスケットの一種である」とありました。

サブレについて触れていなかったので「サブレ」を引いてみると、「フランスのノルマンディー地方が期限のバタークッキー」とあったので、これもクッキーに含まれるとすれば、サブレもビスケットの一種。ビスケットという大枠の中に、クッキーとクラッカーとサブレがあるという位置づけです。

参考HP 森永製菓 お問い合わせ窓口

お菓子のことは、お菓子メーカーにも聞いてみよう、と思い調べたところ、興味深い一文を見つけました。「日本ではビスケットとクッキー両方の名前が使われていますが、実はこれは同じ意味」だそう。ビスケットとクッキーについては、細かいことは気にしない、ということでしょうかね。

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「ビスケット」とは何か?

そもそも、ビスケットとはどんなお菓子なのでしょう。

ビスケットは代表的な洋菓子の一種で、小麦粉にバター、砂糖、牛乳などを混ぜて焼き上げた干菓子。日本では「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」によって、ビスケットと呼ぶ食品についての定義づけもされています。

内容が少し難しいのですが「小麦粉、糖類、食用油脂および食品を原料とし、必要によりデンプン、乳製品、卵製品、膨張剤、食品添加物等の原材料を配合、または添加したものを、混合器、整形機、およびビスケットオーブンを使用して製造した食品」とあります。

スーパーやコンビニなどで買えるもののパッケージは、この定義に基いて「ビスケット」と表記されていると考えられます。

参考HP ロッテ ビスケットファミリー

ビスケットの原形は、パンを二度焼きして保存食や携帯食にしたもので、bis(ビス・二度) coctus(コクトゥス・焼く)から名前がついたそうです。

日本には16世紀の中頃、長崎に渡来したポルトガル人が持ち込んだとのこと。生産・販売が始まったのは明治の初め頃からとされています。

お菓子としてのビスケットを最初に作り、販売したのは、現在でもゴーフルなどで有名な凮月堂だそうです。

当時つけられたのは「乾蒸餅」という名前。「餅」というところが意外ですが、中国語だと小麦粉をこねて焼いたものを餅と表記するので、そこから名付けられたのでしょうね。

「クッキー」とは何か?

クッキーも、小麦粉を主原料とした焼き菓子。見かけでは、ビスケットと大きな違いはありません。

ならばどうして、クッキーと呼ぶのでしょうか?

まずは、語源から。クッキーはオランダ語で「小さな菓子」という意味を表す言葉、koekje(クーキェ)が元なのだそう。アメリカへ渡ったオランダ人が、自家製の焼き菓子をクッキーと呼んだのが広がり、アメリカから日本へ、その製法が伝えられました。

ビスケットはポルトガルから、クッキーはオランダを経てアメリカからきたので、呼び名の違いが生まれたとも考えられます。世界のあちこちで小麦粉を焼いて、似たようなお菓子を作っていたなんて…なんだか不思議ですね。

ちなみにアメリカで「ビスケット」というと、イギリスのスコーンに近いものを指します。お菓子というよりは、軽食としても楽しめるものです。ケンタッキーフライドチキンや、スターバックスコーヒーのメニューにもあるので 知っている方も多いですよね。

また、クッキーにも「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」の中で定義づけがありました。そこには「クッキーとは手作り風で糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以上、嗜好に応じて卵、乳製品、ナッツなどにより製品の特徴づけを行って風味よく焼き上げたもの」と記されています。

ビスケットよりもクッキーのほうが、脂肪分が多い。そこが両者の違いになるようです。

【【うんちくアニメ】クッキー?ビスケット?-味噌(みそ)【ボンボンTV】】

クッキーとビスケットの違いについて、アニメーションで解説してくれます。

「サブレ」とは何か?

サブレとは、フランス生まれのバタークッキー。

サブレという言葉には「砂をまぶした」という意味があり、サクサクとしていて噛むと砂のように壊れてしまうことから名付けられたとされています。

生地にバターやショートニング(食用油脂)を多めに使っていて、その量は小麦粉とほぼ同量なのだそう。

一般的なビスケットは、小麦粉:油脂類が2:1の比率だというので、サブレはかなリッチな味わいと言えるでしょう。また、ビスケットには入っているベーキングパウダーを加えていない、というのもサブレの特長です。

日本でサブレといえば、お土産として販売されているのも有名ですよね。

その形は地方によってユニークで、可愛らしいものがたくさんあります。鎌倉「鳩サブレー」、東京や福岡の「ひよこサブレー」、名古屋「ぴよりんサブレ」、いずれもキュートな鳥の形です。そして奈良の「鹿サブレ」、大阪の「くいだおれ太郎サブレ」は、それぞれ地域のシンボル的存在をサブレにしています。

他にもたくさんのご当地サブレがあるので、旅行先で探してみると楽しいですよ。

「クラッカー」とは何か?

クラッカーは、小麦粉が主原料の焼き菓子で、ビスケットの一種であるのは同じですが、塩味があります。

クラッカーが生まれたのはアメリカ。アメリカ英語では、甘いビスケットをクッキーと呼ぶのに対して、塩味のビスケットをクラッカーと称しています。語源はcrackからで、砕けるという意味。砕けやすい形状からきたという説のほか、焼き上げるときの音から、この名前になったとも言われています。

クラッカーは塩味である以外、もう一つの特長があります。それはイースト発酵させて焼き上げることです。クラッカーを初めに作ったのは、パン職人であったというのもうなずけますね。

クラッカーはペースト状の食材をつけたり、好みのものをトッピングして食べるほか、パン粉の代わりに揚げ物の衣に使うこともできます。「クラッカー揚げ」というメニュー、よかったら試してみてくださいね。

手に入りやすい、それぞれおすすめの商品

ビスケットは、シンプルな味わいが一番。

赤い箱の森永製菓「マリー」は、アレンジレシピが豊富で楽しく食べられます。

全国で数件の製造元で作られている「ミレービスケット」は、ちょっぴり塩味が癖になりますね。

クッキーはブルボン「アルフォート」、片面のチョコがポイント。

無印良品の「ブールドネージュ」は、まん丸でコロンとした形がが可愛くて、ついつい手がでます。

サブレなら鎌倉の豊島屋「鳩サブレー」は欠かせませんが、日清シスコ「ココナッツサブレ」が割引価格になっていると買わずにはいられません。

クラッカーはモンデリーズ・ジャパンの「プレミアム」がお気に入り。チーズ売り場にあった「クラコット 全粒粉」が製造中止になったのは…とても残念です。

森永製菓「小麦胚芽のクラッカー」も香ばしくておすすめです。

どれもお店で見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。おいしいですよ。

まとめ

・クッキーもサブレもクラッカーも、全部ビスケットの一種

・ビスケットとは小麦粉にバター、砂糖、牛乳などを混ぜて焼き上げた干菓子。クッキーは脂肪分の合計が40%以上のものを言い、サブレは小麦粉と油脂の割合が同量のものを指します。クラッカーとは塩味でイースト発酵したものを呼びます。

小麦粉の焼き菓子は、ほとんどがビスケットに通じている。

クッキーもサブレもクラッカーも、日本では全部ビスケットの一種だったなんて、驚きです。

ビスケットより脂肪分が多いのがクッキーで、ベーキングパウダーを入れずに焼くのがサブレ、塩味でイースト発酵しているのもがクラッカー、と呼ぶことが分かりました。

さて、このイギリス土産の「ビスケット」は日本で「クッキー」と呼べるのか「ビスケット」のままなのか…分かれ目は脂肪分が40%以上かどうか…うー!英語ができないためパッケージが読めませんでした!残念!ま、おいしいからヨシとしましょうね。

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