こんにちは!ライターのmarieです。
涼しくなって秋が近づいてくると、セミの鳴き声から秋の虫の鳴き声に変わってきます。その鳴き声を聞いて、季節が変わったことを感じる方も多いのではないでしょうか。
秋は、耳を澄ますといろいろな虫の鳴き声が聞こえてきますよね。わたしは虫が苦手なのですが、秋の虫の鳴き声はなんだか癒されるので結構好きです。
そんな秋の虫の鳴き声について、今回は調べてみました。
いろいろな鳴き声が聞こえてきますが、どんな種類の虫たちが鳴き声を出しているのでしょうか。そして、そもそも鳴き声を出す意味は何なのでしょうか。
詳しくご紹介いたします。
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目次
虫が鳴き声を出す意味
まず、虫が鳴き声を出す意味をご紹介いたします。
虫が鳴き声を出すタイミングは、大きく分けて3つあります。
・他のオスに縄張りを知らせるとき
・ケンカしているとき
こういう場合に鳴き声を出すことが多いそうです。
そして、「オスが自分の居場所をメスに知らせて誘うとき」「他のオスに縄張りを知らせるとき」からも分かるように、鳴き声を出すのはオスだけです。一部、メスも鳴き声を出す虫もいますが、コオロギやキリギリスなどの秋の虫やセミは、オスだけが鳴き声を出しています。
これはわたしも知りませんでした。虫はみんな鳴き声を出すと思っていました。
さらに、「鳴き声」とは言っても、実際に声を出しているわけではありません。虫たちは、脚や羽をこすり合わせて音を出しています。そして、そういった「鳴くための羽」などが、メスにはないのです。
また、秋になると本当に多くの虫の鳴き声が聞こえてきますが、それにももちろん意味があります。
人間にとってもそうかもしれませんが、虫たちにとっても冬はとても厳しい季節です。その厳しい冬を乗り越えるには、卵の状態で土の中などで過ごす方がいいですよね。
そうすると、活動する期間は「春から秋にかけて」ということになります。
冬が終わって卵から孵ると、活動期間の前半は成長する時期、後半は繫殖の時期です。ちょうど「夏の後半から秋にかけて」が繫殖期にあたります。
そのため、秋にはいろいろな虫のオスたちが鳴き声を出してメスを誘い、繁殖の準備を始めるのです。
虫が鳴き声を出す意味はいろいろあったんですね。今まで考えたこともなかったので、知らないことばかりでした。
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鳴き声を出す秋の虫の種類
次は、鳴き声を出す秋の虫の種類をご紹介いたします。
「秋の虫」と聞いて、あなたはどの虫を思い浮かべますか?
何種類ほど思い浮かびますか?
「秋の虫と言われても、いまいちピンとこない…」という方も、こちらの童謡は聴いたことがあるのではないでしょうか。
【唱歌【虫のこえ】byひまわり/歌詞付き|MUSHI NO KOE】
改めて歌詞を見ながら聞いてみると、虫の種類と鳴き声がとても分かりやすいですよね。今回は、この歌詞に出てきた秋の虫たちの種類をご紹介いたします。
【マツムシ】
先ほどの童謡や図鑑では、鳴き声を「チンチロリン」と表されることが多い秋の虫です。実際に聞いてみると「ピリリ」「ティリリ」という感じで、結構大きめの鳴き声を出します。
本州の東北南部~南に生息していて、河川敷や線路沿いなど開けた場所にいます。
【スズムシ】
スズムシは、童謡の歌詞の通り「リーンリン」と鈴のような鳴き声を出します。昔から鳴く虫の王とも呼ばれています。
成虫の羽化が7月下旬頃からと少し早めで、鳴き声が聞こえるのも9月いっぱい頃まで。
コンクリート片や石、自動販売機の下などに潜んでいます。
【コオロギ】
日本では、割と身近な秋の虫ですね。わたしも小学生のころ捕まえたことがあります。
コオロギはさらに細かい種類に分けることができます。童謡の「キリキリ」と鳴くのはカマドコオロギ、「ヒヨヒヨ」や「コロコロ」と表されるのはエンマコオロギの場合が多いです。
夜行性なので、昼間は穴の中や草地などの暗い場所に隠れています。
【クツワムシ】
こちらの虫も童謡の歌詞のように「ガチャガチャ」という鳴き声を出します。
体が大きく、側面積はキリギリス科の中で最大だそうです。夜行性で、開けた場所をあまり好まないので、目にすることは少ないかもしれません。
野生では10月頃まで鳴き声を聞けますが、上手に飼育すれば2月頃まで生きることもあるそうです!
【ウマオイ】
わたしは、この虫の名前は知りませんでした。でも「スイッチョン」という鳴き声は聞いたことがある気がします。鳴き声が「馬子が馬を追う声」に似ていることから、この名が付けられました。
ウマオイは、ハヤシノウマオイとハタケノウマオイの2種類に分けられ、鳴き声が少し違います。ハヤシノウマオイは、「スイーーッチョン」と伸ばして鳴くのに対し、ハタケノウマオイは「スィッチョン」と短めに鳴きます。
生息している場所は名前の通り、林と畑です。
【キリギリス】
先ほど紹介した動画の童謡には出てきませんでしたが、実は童謡の2番の最初「キリキリキリキリこおろぎや」の「こおろぎや」の部分は、最初はキリギリスでした。元の歌詞の「きりぎりす」がコオロギを指す古語で、「キリキリ」という鳴き声もコオロギの鳴き声を表していたことから、歌詞が変えられました。
キリギリスの鳴き声は「ギーチョン」。これも比較的よく聞く鳴き声ですよね。
日当たりの良い茂みや草むらに生息していて、夏から秋頃まで鳴き声を聞くことができます。冬が始まる前ぐらいまで見かけることができますよ。
鈴虫の鳴き声は電話では聞こえない?!
「鈴虫の鳴き声は電話では聞こえない」と言われていますが、どうしてなのでしょうか。
その理由は、周波数が関係しています。
固定電話も携帯電話も、人間の声が聞き取れるように作られています。言い方を変えれば、人間の声以外は聞こえなくてもいい、というような作りになっているのです。
電話で聞こえる音の周波数は300~3,400Hz。
一方、鈴虫の鳴き声は4,000~4,500Hzほどと言われています。
だから、電話では鈴虫の鳴き声は聞こえないのです。
鈴虫の他にも、キリギリスやハヤシノウマオイの鳴き声も周波数が3,400Hzを超えるので、電話で聞くことはできません。というより、3,400Hz以下の鳴き声の虫の方が少ないので、たいていの虫の鳴き声は電話では聞こえません。
ですが、一部の高性能の携帯電話では聞こえる場合もあるそうですよ。
まとめ
苦手な虫について調べてみましたが、知らないことが多く、わたし自身もとても勉強になりました。
虫が鳴き声を出す意味は、主に3つありました。
・メスを誘う
・縄張りを知らせる
・ケンカ
そして、鳴き声を出すのはオスだけというのも驚きの事実でした。
厳しい冬を越えるために、夏から秋にかけての繫殖期に鳴き声を出すため、秋にはいろいろな虫の鳴き声が聞こえるんですね。
秋の鳴き声を出す虫の種類には、マツムシ・スズムシ・コオロギ・クツワムシ・ウマオイ・キリギリスなどがいます。鳴き声も、「リーンリン」や「ティリリ」「ヒヨヒヨ」と様々で面白いですね。
そんな虫の鳴き声は、電話で聞こえる最大の周波数3,400Hzを超えています。なので、電話越しで虫の鳴き声を聞くことはできません。
もともと秋の虫の鳴き声は好きで、よく耳を澄ませて聞いていましたが、鳴き声を出す意味を知ってから聞くと、今までと違ったふうに聞こえそうで楽しみです。
あなたも秋は、ぜひ美しい虫の鳴き声に耳を傾けてみてくださいね。
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