先祖はお相撲さん、食いしん坊主婦ライターの大海原えび美です。
家族の台所を預かるようになって早や10年になりますが、我が家の食卓で「カレー」「ハンバーグ」「オムライス」の3つの料理は欠かせません。すべて月に1回は必ず登場する定番メニューです。
ざざっと作れておいしいから、子供はもちろん、だんな様も大好物。特にハンバーグは、毎回ホットプレートを出して焼くほど、たっぷり作ります。「ハンバーグおかわり!」と子供たちは2つ3つと食べます。中身を大量の玉ねぎでかさ増ししているのは…誰にも秘密。
家計の節約にもなるので、玉ねぎには本当に感謝!していますが、切るときの涙と鼻水には本当に悩まされっぱなし。カレーやオムライスでも玉ねぎをたくさん使うから、私は年がら年中キッチンでグズグスしています。
これ、何とかならないかな?と思って、調べることにしました。
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目次
涙よさらば!すぐにできる4つの対策法
漫画やドラマで、料理下手の人が玉ねぎを切るためにゴーグルをしている姿がよく描かれます。コミカルなシーンで面白いのですが、実際は台所にゴーグル、置きたくないですよね。スピードカッターのような器具を使って切ってしまえば、それは楽だと思うのですが、片付けが面倒になるし…包丁とまな板、それに一工夫を加えてできる対策に的を絞って探してみました。
対策1.玉ねぎを冷やす(生で食べるときは特におススメ)
玉ねぎを冷蔵庫に入れて冷やし、切る直前に取り出します。そして冷たいまま切ります。包丁まで冷やしておくと、もっと効果的だそうです。ただし、冷蔵庫に保管するべき新玉ねぎの場合はよいとして、普通の玉ねぎの場合は常温で保存していることが多いですよね。玉ねぎが冷えるまで、大きさにもよりますが30分~1時間くらいかかるそうです。調理する時間を見計らって、玉ねぎを冷蔵庫に入れておきましょう。
対策2.玉ねぎをレンジでチン(火を入れる料理でお役立ち!)
玉ねぎをラップで包んで、レンジに20~30秒かけます。熱くて触れないほどでしたら、あら熱が取れてから切っても構わないそうです。冷やすのと真逆の方法で、驚きますね。レンジで加熱する時間は短くてすむので、急いで調理に取りかかりたい時、とても便利な方法だと思います。
対策3.台所の換気をよくする
玉ねぎを切るとき、換気扇のスイッチをオン。換気をよくすることで、涙が出るのを抑えてくれるようです。扇風機を回す、という方法もありました。
対策4.よく切れる包丁で滑らせるように切る
手入れをしていない包丁を使ってみじん切りをすると、ひどく涙が出てくるという経験、ありますよね。玉ねぎを切る前には、包丁を研いでおく。これも大きなポイントだそうです。また、切り方にもちょっとしたコツがあるようです。力任せに押しつぶすような切り方をするよりは、包丁を滑らせるように切ったほうが、涙は出にくいそう。みじん切りを例にした動画がありますので、こちらも参考にしてみてください。
【涙が出ない!甘くておいしい玉ねぎの切り方】
いずれも「何?こんな事?」というようなものですよね。これらのうち、一つの方法だけを取り入れても効果はあると思いますが、手間のかかることでもないので、組み合わせて実行してみました。冷やした玉ねぎを換気扇をつけて切ってみたところ…涙も鼻水も悩まされることなく、スムーズに調理ができましたよ。これはありがたいです。ぜひ、いくつかの方法を組み合わせて、実践してみてくださいね。
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涙が出るのはどうして?
皮をむいているときには涙は出ないのに、切ると出てくる。その原因は、玉ねぎの匂いにありました。ツンとした独特な匂いの中に含まれているのは、催涙成分でもある「硫化アリル」という物質です。
玉ねぎの細胞にある硫化アリルは包丁で切ることによって壊れ、空気中へ放出されます。これが蒸発して目や鼻の粘膜を刺激し、涙や鼻水が出るのです。この成分は、冷えていると気化しにくい性質があることから、玉ねぎを冷やすと涙が出にくくなります。また、加熱に弱い性質もあるため、レンジで温めるのも効果的です。さらに、空気中の硫化アリルそのものを追い出すために換気扇を回す、よく切れる包丁で玉ねぎの細胞の破壊を抑えながら調理する、ということも有効な対策。
玉ねぎの硫化アリル、何だか悪者のように思えてきますが、実は健康な体を保つにも役に立つ成分なのだとか。
参考HP 玉ねぎの硫化アリル
上手に食卓に取り入れていきたいですね。わかりやすくまとめてあるページもありますので、参考にしてください。
涙が出る玉ねぎと涙が出ない玉ねぎの違い
「スマイルボール」という品種の玉ねぎがあります。これはハウス食品が2015年にテスト販売を始めたもので、切っても涙がでない玉ねぎ、と言われています。
生で食べると辛みがなく、フルーツのように甘いのだそう。とても気になりますね。
玉ねぎを切って涙がでるのは「硫化アリル」のような催涙成分が玉ねぎに含まれるからです。催涙成分がなければ、涙は出てこないはず。
ハウス食品の研究グループは、催涙成分の生成には今まで知られていなかった酵素が関与していることを突き止めました。
ノーベル賞のパロディー「イグノーベル化学賞」を受賞するほどの発見です。これをもとに開発されたのが、涙の出ない玉ねぎ「スマイルボール」。品種改良により、催涙成分を生成するのに必要な酵素が少ない玉ねぎが誕生しました。
販売は一部の百貨店や通販などでしかされていないため、まだまだ手に入りにくい状態ではありますが、今後は量産を予定しているとのこと。早くスーパーで買えるようになればいいですね。
参考HP スマイルボール
いち早く手に入れたい、という場合はハウス食品のホームページをこまめにチェックしていると、入荷状況などがわかるかもしれませんよ。
まとめ
・玉ねぎはよく切れる包丁を使い、冷やしてから切ったり、温めてから切ったりすることで涙を出にくくすることができます。換気扇を回すのも効果的です。
・涙が出るのは、玉ねぎにある「硫化アリル」という成分。包丁を入れると玉ねぎの細胞が壊れてこの成分が空気中に放出され、目の粘膜を刺激し涙が出ます。
・涙の出ない玉ねぎは、催涙成分の生成に必要な酵素が少ない玉ねぎ。ハウス食品が「スマイルボール」という品種を誕生させました。まだ手に入りにくい状態ですが、量産の予定があります。
玉ねぎは、使用頻度の多い野菜。「お腹すいた~」という声に、涙と鼻水でぐしゃぐしゃになりながら、イライラするのはもう終わり。涙の出ない対策法を取り入れて、おいしいものをたくさん作ってあげましょう!そして「スマイルボール」早く食べてみたいですね。野菜もいろいろな進化を遂げています。今後、食べる楽しみもますます増えていきそうです。
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